カーク船長の娯楽日記

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期待はできないでしょう

選挙が終わり結果が出ましたが、台風が来たりして大変でした。

私がいつも不思議に思うのは、投票締め切り直後からやる選挙特番です。開票の途中経過を延々とやる意味はあるのでしょうか!?

締め切り後に出口調査の結果から議席を予測するのは結構ですが、翌朝になればほとんど開票は終了しているでしょうし、なにより夜通し開票しなくても、次の日の朝から開票すれば良いと思います。開票作業している人は、月曜日は休みなのか!?

しかも、今回は台風が来ていて、地域によってはその情報のほうがどう考えても重要でしょう。どのチャンネルも選挙速報をやっているなら、一つくらいは台風情報を専門にやったらと思います。

ある程度より下の世代はスマホで台風情報を見たり緊急警報?みたいのが来たりするから大丈夫かもしれませんが、高齢者はテレビが命綱、テレビがなければ生きていけないような人達、テレビの奴隷みたいなものです。

日頃からテレビばかり見てテレビに影響されて、テレビのワイドショーや報道番組の言っていることを真に受けてマスコミの思い通りに行動してくれている人達なのですから、マスコミはもっと高齢者を大事にしてはどうでしょうか。



今回の選挙では立憲民主党が伸びたようです。民進党の時は一桁台の支持率しかなかったものが、右派が抜けたら支持率が倍増したわけですから、むしろ民進党は右派がいらなかったようです。それはそうで、民進党の右派は自民党の主流派と似たような考え方です。別の政党である意味がありませんし、民進党の主張をわかりにくくするだけでしょう。左派(リベラル?)だけになったほうが、反安倍な人達は支持しやすいでしょう。

では、その立憲民主党の政策はどうか。憲法や外交・安全保障では自民党とかなり違うようで、これは対立軸になるでしょう。どちらが良いかの判断は人によるでしょうから、違う選択肢があるのは良いかもしれません。

経済政策はどうか?

枝野代表は、過去には「利上げして景気回復」とか、最近では「民主党政権時は常に実質GDP成長率はずっとプラスだった(から良かった)」などのトンチンカン発言をするマクロ経済音痴です。

「利上げして景気回復」発言の愚かさは説明不要でしょうが(因果関係が逆)、実質GDP成長率なんちゃらのほうは説明が必要かと思います。

選挙前の朝日新聞のファクトチェックにも出ていました。

枝野氏「民主党政権3年3カ月のトータルと安倍政権発足後をトータルしたときは、実は民主党政権の方が実質経済成長率は高かったという話を、一貫して僕は申し上げている。」

この発言の内容自体は事実ですが、実質成長率だけ見ても意味ありません。名目成長率と両方みて、両方ともプラスでないとダメなのです。名目GDPが減れば税収が確実に減ります。両方プラスになってはじめてまともなのです。

朝日新聞は丁寧に実質と名目GDPの両方の成長率のグラフまで載せて解説していますが、これを見れば一目瞭然です。

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麻生政権後に大きなマイナスになっているのはリーマンショックのせいです。その後、民主党政権では実質成長率は常にプラスですが、一貫して「実質>名目」になっています。要するにデフレだと言うことです。しかも、2011年は名目成長率が大きくマイナスになっています。これは東日本大震災の影響などあるのかもしれませんが、野田政権になってからの伸びがあまりに低いのは日銀も金融緩和せず、財政も緊縮だったためだと思われます。

野田政権の頃には、世界中の国がとっくにリーマンショックから回復していた時期ですが、日本だけはずっと回復しないままでいたのは明らかにマクロ経済政策の失敗のせいでデフレが深刻化したためであり、安倍政権になってからようやく動き出したのです。

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いずれにしろ、実質成長だけでも名目成長だけでもダメなのであって、小さくても良いからどちらともプラスにするのが基本です。

経済指標というのはいくつもあり、安倍政権を擁護したい人や増税したい人は良くなっている経済指標ばかりをクローズアップし、逆に安倍政権をディスりたい人、民主党政権を擁護したい人は悪い指標ばかりを取り上げます。これではダメです。

複数の経済指標を時系列をたどって見なければなりません。雇用関連(失業率、就業者数など)やインフレ率(GDPデフレーターまたはコアコアCPI)、家計の消費や企業の設備投資などなど、複数の指標を経時的に見て判断する必要があります。そうすれば、安倍政権のほうが民主党政権よりマシになっているが、まだまだ悪い指標もあるのでもっと努力が必要と言うことです。

安倍政権の経済政策の正しいところまで否定すると、仮に政権が変わった時に間違った政策をやることになってしまいます。間違いを修正するだけにしなければなりません。その間違いとは消費増税などの緊縮財政です。間違う原因は「国の借金」のせいでしょう。

特に、「国の借金」の問題が重要と言うなら、名目GDPを減らすのは絶対に間違いです。名目GDPこそが税収の源ですから。名目と実質と両方を増やすのが唯一の正しい政策です。

ですから、枝野氏のこの発言(実質成長率だけを言)の内容そのものはファクト○でも、手柄でも何でも無いことを自慢しているわけで、枝野氏と、その発言を評価している朝日新聞の両方がいかに経済音痴かがわかると言うものです。安倍嫌いの人達は彼らのその強い「反感」のために判断力が低下して論理が乱れているのです。

日本経済も日本の財政もいつまでたっても回復しないのは、ここらへんに原因があることがわかると思います。経済政策以外の理由での政権の好き嫌いのために冷静な判断力を失っているのでしょう。マスコミがこれでは困ります。

さらに、消費税など財政の問題についてはどうでしょう!?

自民党は消費増税で使い道を借金返済から財政支出に振り分けるぶんを増やすとのことです。

立憲民主党は、消費増税せずに財政出動のようです。と言うことは財源は国債と言うことになるでしょう。実は私はこれが正しいと思っています。しかし、世の中の大半の人はこれが間違いと思っているようです。これを言うと「国の借金を増やすのか」と批判の大合唱にさらされます。

立憲民主党はまだできたてほやほや、しかも過去に菅内閣の主要メンバーばかりが首を並べた無能な人達が多いわけですから、世間(や財務官僚)の反発を押し切って国債を発行して財源にすることができるとは思えません。

実は安倍首相も本当は消費増税せずに国債発行で財政出動をしようと思っていることは、いろんな発言などから読み取れます。しかし、これほど選挙で勝って枝野氏よりよほど政治力のある安倍氏ですら、国債発行を増やして財政出動することが難しいのです。

消費増税を延期して財政出動するとなると、世論はなんとかなるとしても、財務省を敵に回すわけですから、私の考える日本一強力な権力である財務省がその気になれば、さまざまな情報リークにより内閣など簡単に潰されますので、正面から対決はできないのです。

そもそも、政府の累積債務、「国の借金1000兆円」を減らさなければならないと言う発想じたいが間違いです。

国の借金と言うのは、どこの国も基本的には常に増え続けるものです。償還期限が来た国債をちゃんと償還できていれば借り換えで問題無いのです。税収の源である名目GDPが増えさえすれば。そして日本以外のほとんどの国の名目GDPは増えています。だから問題は日本だけ名目GDPが増えないこと、デフレ(低インフレ)であることが最大の問題なのです。

説明が面倒なので、私の言いたいことが書いてあるブログを見つけましたのでご参考まで。

「いかにして政府債務を減らすか」という問いが間違い

これを読めば、「国の借金」は将来世代へのツケではないことが理解できるでしょうし、「国の借金」を消費増税で無理矢理減らしても、将来世代にはなんの助けにもならないこともわかると思います。

この、日本中で陥っている「国の借金」についての勘違い、間違い、洗脳こそが問題だと言うことに気づかないと、緊縮バカみたいな政治家ばかり今回も当選して、民進党の中にも少しだけいた、この間違いに気づいている議員が2,3人落選してしまいました(希望から出たせいでしょう)。

自民党の中にはこの間違いに気づいている人たちが議員グループを作って頑張ろうとしていますが、若い議員が多いのでとても財務省やマスコミ・知識人・御用学者に対抗する力があるとは思えません。

選挙で、「国の借金」を減らす必要はない・・・などと言うとみんな凍りつくことでしょう。テレビで言うとカットされるか、放送後に財務官僚が「ご説明」に来るそうです。

「国の借金」の問題は、借金の総額を減らすのではなく、名目GDPを増やすことでしか解決しないことに多くの人が気づいてくれて、日本がまともな方向へ向かってくれることを祈ります。

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