カーク船長の娯楽日記

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私徳と公徳のジレンマ

今年も確定申告と納付をしに税務署に行ったわけですが・・・

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私なりに大金を追加で納めてきました。納税は国民の義務ですが、納税しているのは国民だけではなく、日本で所得を得れば外国人だって納税してますし、企業などの法人も納税しています。

なので、政治家が「納税者のため」と言ってしまうのは間違いです。政治家は有権者(国民・都道府県民・市町村民)のための政治をすることが第一なのに、納税者のためとか言う政治家は、かなりうさんくさいと思った方が良いでしょう。彼らが思い描いている納税者とは、ハゲタカ外資かもしれません。納税者と聞いたとたんに、それを自分のことだと思うのは、自意識過剰です。

ちなみに、たくさん(?)税金を払うと、普通の感覚ならば、我々の血税を大切に使って下さいとか言うのでしょうが、その発想がデフレの元なんですが・・・。以前に書いた「合成の誤謬」を読んでもらえればご理解いただけるかと。

しかし、負債が大きくなっている政府にもっと金を使えと言うのは、普通の人はなかなか理解しにくいのでしょうかね。私みたいないいかげんな人間でないと気づかないのかもしれません。政府の借金を増やすことは不道徳だと言われたことがあります。

最近、教育勅語がどうたらとか言われてますが、あれも古典的な道徳を12個ほど並べたものですが、道徳と言うのはよく考えないと間違いにつながります。

福沢諭吉だったと思いますが、道徳にも「私徳」と「公徳」の2種類あるわけで、「個人個人が私徳を貫くことによって、社会全体のレベルでは公徳が破壊される」というのがまさに「合成の誤謬」と同じであります。

私徳と公徳は何が違うか!?

たとえば、「世の中の役に立つ良いことをする」「みんなを豊かにする」・・・などと言うのは公徳でしょう。逆に、「自分を甘やかさない」「贅沢をせずに倹約する」・・・などと言うのは私徳です。

倹約すると言うことは、自分や、せいぜい家族にとってはメリットがあるかもしれませんが、過剰に倹約・節約するのは社会全体にとってはマイナスです。自分がいままで使っていたお金を貯蓄にまわすと言うことは、そのぶん他人の所得を奪っているのと同じことになります。

従って、倹約の精神と言う私徳を国民全体で暴走させれば、お互いの所得を奪い合って国民みなが貧困化するわけです。これこそが、合成の誤謬、みんなが「倹約」という私徳を貫くことによって、公徳の次元で大きな社会的デメリットをもたらしているわけです。

この20年間、日本はずっとこれをやってきて、20年以上も経済成長しない国になっているのです。そして経済成長しない理由もわからなくなっています。貯金しすぎなのです。政府はひたすら負債を増やしてますが、民間(主に大企業ですが)では逆にお金を貯めまくりなのです(内部留保)。

もちろん、先の見通しが悪くて給料も減って行く状態で、倹約することは正しいことですし合理的であり間違っていません。だから、こういうご時世に一般国民がお金を使わないことはあたりまえですからそれを誰も責められません。だから政府がお金をつかわないと、この負の連鎖を断ち切ることができないのです。

経済的合理性にさからったことを大規模にできるのは政府しかいませんから、デフレである限りは政府はお金をじゃんじゃん使わなければならないのです。しかも、政府の財源は税収だけではなく、国債もあり、さらには日銀に通貨発行させることもできますから、誇張して言えば、お金などいくらでも作り出すことが可能なのです(適度なインフレになるまで)。

税金(由来の政府の支出)を無駄な使い道で浪費するのは確かに間違いではありますが、景気が悪くて税収が減っているからこそ、デフレ脱却のために財政出動しなければならないのは間違いありません。今の安倍政権は、野田政権以上のすさまじいばかりの「緊縮財政」なのですが、マスコミはそれをまったく批判しませんし、そもそも認識もしていないようです。

こういうご時世では、「緊縮」と言う発想こそやめたほうが良いのですが、自分が必死で倹約生活を送っている人ほど、政府にも同じことを求めてしまって、結局みんなが貧しくなり、自殺行為になるわけです。

こういうことを、マスコミ、評論家、学者(特に経済学者!)、官僚、政治家みんながわかっていないので、20年もデフレが続いて経済成長していない、まさに勘違いと言うか、「合成の誤謬」に気づかないと言うか、私徳と公徳の区別ができていないと言うか、ともかく、考え方のせいなのは間違い無いでしょう。

・・・と、またこの話になってしまった。

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