カーク船長の娯楽日記

周回軌道上から地球を眺めつつしたためた恒星日誌
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エンダーのゲーム再考

先日、あらすじだけ書いた「エンダーのゲーム」について・・・



この映画の主人公の少年は実に興味深い性格をしています。「負けたくないから勝つが、勝っても喜べない」です。個人的に、この部分にとても強く共感いたしました。

再度簡単にあらすじを・・・

エイリアンの侵攻を一度は食い止めた地球防衛軍は、第2次侵攻に備えて、世界中から優れた少年兵士たちを防衛軍のバトルスクールへと集め、宇宙で戦う技術と知識をたたき込んでいた。そこへ送り込まれた主人公の少年エンダーが徐々に戦士として、リーダーとしての才覚を発揮して、少年戦士の指揮官となる話です。

面白のは、主人公の見た目はどっちかと言うと「もやし」っぽい雰囲気で、能力が高すぎてシミュレーション・ゲーム等でクラスメイトを圧倒して勝ってしまい、嫉妬され、いじめられそうになります。

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しかし、有能であるため、相手の嫉妬を察知してそれをかわすために謙遜してみせたり取引したりしますが、それでもおさまらず暴力でこられると、反撃して相手を徹底的にぶちのめしてしまうのですが、この後が面白い。

彼はバトルスクールでいじめて来た相手を半殺しにしてしまったことを後悔して、自己嫌悪に陥ってしまうのです。その後でも同じようなことがあり、ベースキャンプのほうで今度はいじめてきた相手を殺してしまい(正当防衛かつ偶発的事故ですが)、やる気をなくして辞めてしまいます(その後、姉やハリソン・フォードなどの説得により復帰)。

そして、最後は、戦闘シミュレーションと思われていたのが実は実戦であり、知らない間に自分が敵のエイリアンを殲滅(ジェノサイド)してしまったことで大ショックを受ける、それもエイリアン側が地球に侵攻する意志がなく和解しようとしていた可能性もあったのにです。

要するに彼は積極的に「勝つ」ことは望んでいないが、負けるのはいやだから戦いの場に出されると全力で勝ってしまう。そして相手を完全に打ちのめしてしまったことに後悔するわけです。そういう場面が3回ほど描かれています。

この部分に私はとても共感したわけです。まあ、なんとなくわかるなあと言うか。

彼は有能ですから、勝負すれば勝ってしまうので、勝ちすぎることで相手を傷つけるとしっぺがえしを受けることを理解しているのか、もしくは優しさも持ち合わせていて負けた相手への同情なのか、そこらへんはよくわかりませんが。

私の場合も似たようななことを感じることがあります。もちろん、私の場合はエンダーのように有能ではありませんから、勝負をすればたいてい負けます。そして、負けるのはものすごく悔しいしヘコみます。

でも、たまに勝つこともあります。勝てばうれしいですが、しかし自分が負けた時に味わった悔しさを他の人の味わわせているのかと思うと、正直素直に喜べないわけです。

私の場合、この感情は、優しさから来るものではなく、恐怖心からです。負けた人間の怨念が勝者にはふりかかって来ますので、勝った以上はいろんな意味で強くなければならないのですが、私は弱い人間ですから、人から恨まれたくない、妬まれたくない、敵とみなされたくないと思ってしまいます。

まあ、こちらの考えすぎの場合もありますし、勝ち負けにこだわらない人からしたら、負けてもそう気にならないのかもしれませんが、私はとにかく負けるのがいや、負けるのが悔しい、勝ったやつが憎たらしいと思ってしまうので、自分が勝った時には負かした相手が同じように考えてると思って、怖くなるわけです。

ちょっとエンダーの感覚とはもしかしたら違うのかもしれませんが、この作品を見てそんなことを考えました。

私自身、勝負して負ければものすごい悔しいですが、勝っても喜べないので基本的に勝負事は嫌いです。人と争うのがいやなのです。しかし、人生においては仕事でも遊びでも勝負事(他者との競争)の要素を完全に排除することは不可能です。

釣りでも、どうしても他の釣り人との魚の奪い合いをしているような気がして、「他の釣り人との勝負」と言う感覚になってしまって楽しめないことがあります。先に釣られるとめちゃくちゃ悔しいですし。かと言って自分ばかり釣れても何だか気まずい感じがしてしまいます。そういう時はなるべく、「他者との勝負ではなく、魚との勝負だ」と思うようにしてますが・・・

いずれにしろ、何をするにしても雑念が多くて釣りそのものを純粋に楽しめない部分があるので困ります(笑)。
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