カーク船長の娯楽日記

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マトリックス三部作

さて、また最近見たSF映画です。もう一ヶ月前くらいになりますが、マトリックス三部作(マトリックス、マトリックス・リローデッド、マトリックス・レボリューションズ)を見ました。




キアヌ・リーブスの出世作とも言えるマトリックスですが、一作目が公開されたのが1999年とのことで、もうずいぶん昔になるんですねー。

従来のCGとは違ったワイヤーアクションなどを使った斬新な映像がパロディ化されたり話題になったと思いますが、私としてはそこで描かれている世界観に衝撃を受けました。



子供の頃からSFが好きでしたが、大学に入学した頃からさほど関心がなくなり、社会人になった頃にはSFだと言う理由だけでは見ようとも思わなくなりましたが、当時の私はまだ今現在ほど「話題の作品」と言う表現にさほど反発を感じなかったので、ヒットしている映画だからくらいの理由から「マトリックス」を見たところ、びっくりした記憶があります。

私が高校生くらいの頃に関心のあったSF小説やSF映画の作品と言うのは、宇宙ものが比較的多かったです。未来都市を舞台にしたものもありましたが、宇宙を舞台にしたものが多く、SFと言えば宇宙もの、スペースオペラであったり、科学を題材にしたハードSFであったり、あとはサイエンスファンタジーのたぐいが中心でした。

ハードSFの代表作。


ところがこの「マトリックス」は、従来のSFの主流とは違う「サイバーパンク」と呼ばれるジャンルの作品になるようです。

wikipediaより

サイバーパンク(Cyberpunk)とは、1980年代に成立・流行したサイエンス・フィクションのサブジャンル、もしくは特定の運動、思想をさす。
(中略)

典型的なサイバーパンク作品では、人体や意識を機械的ないし生物工学的に拡張し、それらのギミックが普遍化した世界・社会において個人や集団がより大規模な構造(ネットワーク)に接続ないし取り込まれた状況(または取り込まれてゆく過程)などの描写を主題のひとつの軸とした。さらに主人公の言動や作品自体のテーマを構造・機構・体制に対する反発(いわゆるパンク)や反社会性を主題のもう一つの軸とする点、これらを内包する社会や経済・政治などを俯瞰するメタ的な視野が提供され描写が成されることで作品をサイバーかつパンクたらしめ、既存のSF作品と区別され成立した。



フィリップKディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」や、その映画版である「ブレードランナー」などが、サイバーパンクの前駆的な作品の一つに挙げられるようです。



サイバーパンクの代表作は、ウイリアム・ギブスンの「ニューロマンサー」と言う作品であり、マトリックスを製作したウォシャウスキー兄弟(現在は性転換して姉妹)は当初こちらを映画化するつもりだったらしいです。



ところが、ニューロマンサーの映画化、映像化は当時の技術ではまだ不可能と言うことで、ニューロマンサーの世界観をヒントにして、「マトリックス」を作ったとのことでした。

ただ、「マトリックス」の世界観を構成する話の要素としては、SFにとってありふれたテーマが二つ使われています。

(1)夢と現実が区別困難、または現実が現実ではない
(2)機械・コンピューターが人類を支配する未来

こようなテーマを扱ったものは、それこそ日本のアニメからSF小説、ハリウッド映画など掃いて捨てるほどありふれていますので、この映画は、ただその両方を組み合わせたにすぎないと言うこともできるかとは思いますが、そうは言っても不思議とこの映画の世界観は、ひさびさに面白いものを見たと思わせてくれるのに十分な内容でした。

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なので、私としては、その世界観が提示されているマトリックスの第一作目が最高評価で、マトリックスから解き放たれた現実世界での戦闘が主流になってくる第三作は最低評価です。もちろん、最低と言っても、三作のうちで最低と言うだけで、なかなかよくできているとは思いますが。

あと三作目に対してのもう一つの不満は、この作品の最後の見せ場についてですね。主人公のネオ(キアヌ・リーブス)と、マトリックス内で驚異的な力を持つ存在に成長してしまったエージェント・スミスとの対決ですが、個人的には人と人の格闘シーンと言うか、カンフー的な要素はあまり好きではなく、スミスとの最後の対決などもあまり長いとだるいと感じました。

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そして、結局、スミスを倒してただけで終わってしまうラストは何だかもの足りない。イカ型サイボーグ軍団みたいな機械集団(センチネル?)らを完全に倒したわけではなく、共通の敵であるスミスを倒して単に休戦しただけと言うラストがなんかイマイチすっきりしない気が・・・問題が解決した訳ではないと思うのだが。

それにしても、スミスはコンピューターウイルスみたいな存在とのことだったが、自然に発生するコンピューター・ウイルスって存在するのかな!?たいていは悪意を持って人為的に作られたものだと思うのですが。

だったら、むしろそういうのを作ってマトリックスを破壊する、みたいにしたほうが良かったかも!?でもそれも安易かなあ。そんなウイルスが都合良く作れるのかと言う話で、インディペンデンス・デイみたいになってしまうか。

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