カーク船長の娯楽日記

周回軌道上から地球を眺めつつしたためた恒星日誌
ホームページへ     
TOP読書・勉強 ≫ 世間とズレた関心

世間とズレた関心

音楽や映画鑑賞、テレビ番組、読書と言ったジャンルでは人々の関心は世の中の流行から影響を受けるものだと思いますが、私の場合その傾向がどんどん減ってきています。

私の場合もともと、大ヒットしているから、とか、みなが面白いと言っているから、とか、流行しているから、とか言われてもまったく関心が持てなかったのですが、最近はそれどころか、流行と言うものをむしろ忌避してしまうことすらあるので困ったものです。

最近は特にその傾向が強くなってしまい、自分の関心の向くままに読書したり音楽を聴いたりしています。

ちょっと前には高校〜浪人生時代によく読んだ夏目漱石などを読み返してみたり。しかし、何か足りない。

そこで、高校時代にもっと強く衝撃を受けたSF小説を読んでみることに。調べて見るといくつかの作品では「新訳版」が出ていました。

高校時代にはまったSFと言えば、日本人の小松左京を除くと、当時(今でも)早川書房から出ていたSF小説で、私の好みの作家は当時好きだった順番に並べると

アーサー C.クラーク
ジェイムズ P.ホーガン
フィリップ K.ディック
アイザック・アシモフ
ロバート A.ハインライン(の一部)

あたりですが、その筆頭である「アーサー C.クラーク」の初期の傑作である「幼年期の終わり」と「都市と星」の新訳版が出ていることを知り、電子書籍で購入。通勤途中だけで読むつもりが、帰宅後にも読みふけり、あっと言う間に読んでしまいました。

高校時代に持っていた文庫本の表紙はこんなんでしたが・・・

160327child_old.jpg

今ではこんな表紙に。まるで「2001年宇宙の旅」みたいな感じですが・・・



新訳版はこんな表紙に・・・

160327child_new.jpg

昔のに負けないくらいイマイチな表紙です・・・。

内容はやはりすごかった。この作品を、何と1953年に書いたと言うのだからすごいですね。ただし、当初はプロローグ部分が米ソの冷戦下での話で20世紀後半が舞台設定だったところを、1990年に書き直して、「21世紀のある日、多国籍の火星探査隊出発目前」という設定に変更されたが、そこ以外の内容のほとんどは変わっていない様子。

地球上に突如としてエイリアンの宇宙船がやってきて・・・と言う話ですが、彼らは特に地球を攻撃したりとかではなく、そのエイリアン(オーヴァーロード「上帝」と呼ばれていた)の代表であるカレランは、(何故か)国連事務総長を通じて地球を実質的に支配し、国家を解体して国同士が争うのをやめさせ、世界統一政府のようなものへと以降させ、人類史上なしえなかった平和で豊かで安定した社会へと改造して行く。

そこで描かれる理想の社会は今読むとかなり陳腐なものに思いましたが、それを除けば内容はなかなか興味深いものでした。

前半部分の謎は、オーヴァーロードが決して姿を見せないことでしたが、その謎は第二部で解かれて、その姿は悪魔そっくりだからと言うことでしたが。

あとは要約するのがめんどくさくなってきたので、興味ある方は(あまりいないでしょうが)Wikipediaの「幼年期の終わり」を参照のこと。

最後は人類が滅亡・・・と言うか、ある世代を境にして、すべての子供たち(大人は除く)がすべて集まって一つの生命体のようなものへ進化してしまうと言うもの。

今考えると、この設定はその後のいろんなSF作品に影響を与えているような・・・。

序盤では「宇宙人による人類の飼育」、中盤では「種としての未来の記憶=予感」、そして終盤では「人類が別の次元の存在へと超進化する」と言うあたりが、その後のいろいろな作品やら宗教めいたものやらに影響を与えた、もしくはその先駆けになっているのではないかと、あらためて確認した。

これを1953年にすでに書いていたとは、おそるべし、アーサー C.クラーク。

でも小松左京の「果てしなき流れの果てに」も負けないくらいすごい作品だったと(過去の記憶なのでたぶん)。



この作品で1965年ですから、クラークの幼年期の終わりより12年も後ですが、それでも私が生まれるより昔です(笑)。

話をもどして、「幼年期・・・」を予定より早く読み終えてしまったため、もう一作を購入。

アーサー C.クラーク「都市と星」(新訳版)



これまた、「幼年期・・・」とは違う意味で面白かった。これは遙か未来の話なので今読んでも陳腐な部分は一切無く、冒険小説的に読むことができた。

高校時代にはイマイチよくわからない部分もあったが、今読むと、さほど難しいことは書いておらず平易な内容に感じました(新訳のおかげ?)。

そして次に何を読もうか迷いましたが・・・

小松左京にするか、フィリップ K.ディックにしようか・・・



これもなかなかの作品だった記憶がありますが(「ブレードランナー」として映画化)。

まあでもどうせ買うからには昔買ったのとは違う新訳版があるもののほうが良いかと思い、SFではありませんが、近未来ポリティカル・フィクション?ジョージ・オーウェルの「1984年」にしました。



これは、1948年に書かれた近未来小説(今だと過去ですが・・・)で、内容の要約が面倒なのでAMAZONの作品紹介から引用しますと

“ビッグ・ブラザー”率いる党が支配する全体主義的近未来。ウィンストン・スミスは真理省記録局に勤務する党員で、歴史の改竄が仕事だった。彼は、完璧な屈従を強いる体制に以前より不満を抱いていた。ある時、奔放な美女ジュリアと恋に落ちたことを契機に、彼は伝説的な裏切り者が組織したと噂される反政府地下活動に惹かれるようになるが…。二十世紀世界文学の最高傑作が新訳版で登場。



なんかよくわからんので、Wikipediaからのあらすじの引用は

1950年代に発生した核戦争を経て、1984年現在、世界はオセアニア、ユーラシア、イースタシアの3つの超大国によって分割統治されている。さらに、間にある紛争地域をめぐって絶えず戦争が繰り返されている。作品の舞台となるオセアニアでは、思想・言語・結婚などあらゆる市民生活に統制が加えられ、物資は欠乏し、市民は常に「テレスクリーン」と呼ばれる双方向テレビジョン、さらには町なかに仕掛けられたマイクによって屋内・屋外を問わず、ほぼすべての行動が当局によって監視されている。

ロンドンに住む主人公ウィンストン・スミスは、真理省の役人として日々歴史記録の改竄作業を行っていた。物心ついたころに見た旧体制やオセアニア成立当時の記憶は、記録が絶えず改竄されるため、存在したかどうかすら定かではない。スミスは、古道具屋で買ったノートに自分の考えを書いて整理するという、禁止された行為に手を染める。ある日の仕事中、抹殺されたはずの3人の人物が載った過去の新聞記事を偶然に見つけたことで、体制への疑いは確信へと変わる。「憎悪週間」の時間に遭遇した同僚の若い女性、ジューリアから手紙による告白を受け、出会いを重ねて愛し合うようになる。また、古い物の残るチャリントンという老人の店を見つけ、隠れ家としてジューリアと共に過ごした。さらに、ウインストンが話をしたがっていた党内局の高級官僚の1人、オブライエンと出会い、現体制に疑問を持っていることを告白した。エマニュエル・ゴールドスタインが書いたとされる禁書をオブライエンより渡されて読み、体制の裏側を知るようになる。

ところが、こうした行為が思わぬ人物の密告から明るみに出て、ジューリアと一緒にウィンストンは思想警察に捕らえられ、愛情省で尋問と拷問を受けることになる。彼は、「愛情省」の101号室で自分の信念を徹底的に打ち砕かれ、党の思想を受け入れ、処刑(銃殺)される日を想いながら“心から”党を愛すようになるのであった。



確か、スターリン支配のソ連をモデルにして全体主義を批判的に描いたディストピア(ユートピアの逆)小説だと思います。

村上春樹の小説「1Q84」は、そのタイトルからたぶんオーウェルの「1984年」と関係あるのかもしれませんが、どうも関心が持てずに読む気はありませんが。

読書・勉強 | Comments(0) | Trackbacks(-)

Comment













非公開コメントにする