カーク船長の娯楽日記

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2015年の世界経済

土曜は午前中が仕事で、午後からは知り合いと言うほどでもありませんが、芦屋で講義をすると言うので話を聞きに行ってきました。

講義と言ってもカルチャーセンターでやる講義です。分野も私の専門とはまるで関係ありません。最近この方面について趣味で関心があるので、ちょうど良いと思い、仕事が終わってから行ってきました。

2015年の世界経済

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はじめは、世界経済の現状の話から。


まずは、アベノミクスがはじまってからどうなったかと言う話です。

まず、アベノミクスはデフレ脱却して経済成長を目指すと言う話ですが、ではデフレの何がまずいのか!?デフレは物価が下がって良いと思っている人がいますが、そうではありません。

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みんなお金を使わなくなる=所得が減る(誰かがお金を使うから所得が得られる)

経済がどんどん壊れて行くと言うわけです。借金も減りませんので、「国の借金」とやらを減らすためにもデフレ脱却は必用条件なのです(十分条件ではないですが)。

で、デフレ脱却を目指すアベノミクスは3本の矢から成り立ってますが

第1の矢「金融緩和」および第2の矢「財政出動」・・・デフレ脱却のため
第3の矢「成長戦略」・・・潜在成長率押し上げのため

だそうです。

そりゃそうですよね。成長戦略はデフレ脱却には何の関係も無いからおかしいと思ってました。デフレを脱却した後の話と言うことのようです。規制緩和でデフレ脱却なんかできませんし、そもそもデフレ脱却はマクロな話なのに、第3の矢はミクロ政策ばかりですから。

ちなみに、第4の矢「消費税増税」とかも言われているみたいですが、これは明らかにデフレ促進政策とのことです。そりゃそうですね。

で、2013年からアベノミクスははじまって、どうなったか。

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公的資本形成と言うのが公共事業です。

全体としては良くはなったようですが(2011〜12が悪すぎと言う説も)、では2014年は・・・

消費税ショック!
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で、世界経済の話がいろいろあって、結論として、来年の世界経済はどうなるか!?

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日本の課題は?

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この方はたぶん経済学者の中では一番の少数派と思われる財政出動派と思われます。

アベノミクスの3本の矢のうち、どの政策を一番重要と考えるかで意見が分かれるところです。

私なりに分類してみますと、


考え方       ・・・グループ(数)



第1の矢が最重要 ・・・リフレ派(少数派)
(第2、第3は不要)

第2の矢が最重要 ・・・財政出動派(超少数派)
(第3の矢には批判的)

第3の矢こそ重要 ・・・構造改革・市場原理主義者(マスコミ・財界人・学者、主流派)

第4の矢が重要  ・・・均衡財政主義派(財務省・マスコミ・経団連、多数派)

3本の矢すべて間違い ・・・批判だけしたい派(一部マスコミ、わりと多数)



私としては、金融緩和して増やした金を財政出動でばらまけば良いと思いますが(政府が国債を発行→それを日銀がお札をすって買い取る)、これはかなり少数派のようですし、これを言うと袋叩きみたいです。

でも、直接日銀が引き受けなくても、今でも大量に国債を買っているわけですから、ほとんど同じです。日銀は政府の子会社なので、その気になれば利払いも償還もしなくて良いわけですから、「国の借金」は猛烈な勢いで減っているのと同じことなのですが、誰も言いません。

ちなみに、投資家の間では日本国債は超安全な優良債権と認識されており、金利は超低いにもかかわらずみなさん買いたがっていますし、売る方も売りたがってますが、日銀がみんな買ってしまうので商品として超品薄になり扱えなくなって困っているようです。

だから、そういう人たちは日銀の金融緩和を批判するのです。俺たちの商売の邪魔だと言うことで。ポジショントークです。

経済政策についての意見は、ポジショントーク的な発言が多いので、信用できない言説が多いから要注意と思います。

それから、後半は最近アメリカで格差の問題を研究して話題沸騰の「ピケティ」について話してくれまして、面白かったです。

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ただ、アメリカでの格差の議論(1% 対 99%)は日本にはあてはまらないとのことです。

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日本では、1%の超富裕層はたいして増えていないそうです。上位10%が少し増えている程度みたいです。要するに、中間層が減っていると言うことでしょう。

ちなみに、日本での上位10%の境界ラインは、年収1千万円くらいだそうです。

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日本では地域間格差が大きな問題になっており、東京・神奈川・愛知県に人と金が集中しているとのことです。大阪は日本第2の大都市であるにもかかわらず、人も金もたいして増えていません。

大都市にもかかわらず大阪がぱっとしない理由は、私はわかってますが、ここで書くと差し障りあるかと思いますので、やめておきます。


ちなみに、原油価格の下落の話もでまして、ロシアがやばいと言う話。

ロシアと言うのは旧ソ連時代から「原油こそ、我らが全て」だそうで、経済が原油の輸出に依存している国です。

なので、旧ソ連の崩壊も原油の値下がりが一番の要因になったらしいです。

最近は米ロの冷戦がふたたびはじまりつつある様相なので、今回の原油価格値下がりはオバマがプーチンつぶしのために裏で糸を引いているのではと言う噂があります。

そこで、演者は、「私がプーチンなら中東で(戦争などを)仕掛ける」と言ってましたが、ありそうな話ですなあ。そうなると、ふたたび原油価格は高騰するかも!?

いずれにしろ、未知の要因が多すぎますね。ざっと挙げてみても

アメリカの量的緩和停止の影響
ユーロで金融緩和がはじまる影響
原油価格下落がこのまま続くのかどうか
日本で言えば、補正予算がどのくらいの規模になるのか(大きければ景気は回復、小さければ不況)

これらがどうなるか、はっきりしないと何も言えません。なので、簡単に来年の世界経済など予測できないと言うことでした(笑)。


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