カーク船長の娯楽日記

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低レベルなデマ

2年くらい前までは私も同じように考えていたので偉そうには言えないのだが、数冊の本を読んで勉強すればわかる程度のことをマスコミ関係者(テレビに出て偉そうに言っている奴ら)が理解していないのには驚く。

とくに経済問題。

公共事業に関しては特にデマが多すぎて、私も含めて多くの国民はマスコミに知らず知らずに洗脳されて騙されていると思う。

今朝のテレビでも、赤字国債を発行して公共事業をやることについての典型的に間違った批判がなされていた。

(1)「国の借金」を増やすことは子孫につけをまわすことになる

(2)国債の発行を増やすと金利が上がって大変なことになる

どちらも間違いです。

(1)の考え方は、政府の負債はいずれ増税によって返さねばならないと考えていることから来る間違いだろう。私もそう思っていた。しかし、これは違う。

景気が悪いのに増税しても税収が減るからこの方法(均衡財政主義)で財政再建はそもそも不可能で、やるべきなのはデフレ脱却と景気回復により、まずは税収が自然に増えるようにすること。そのための財政出動である。

そうやってデフレから脱却できて景気回復すれば、企業も家計も払う税金は増えるが、そもそも所得も増えているので税負担の重さはむしろ軽くなることさえありうる。だから将来世代にツケをまわすことにならない。

もしそれでも足りなかったらその時に増税すれば良いが、これも所得が増えているからそれほど痛みは無いはず。ツケをまわすことにはならない。

むしろ、必用な財政出動をせずに金をケチって、将来世代の暮らしの基盤を破壊(デフレの放置)したり、必用なインフラ整備をしないことのほうが、将来世代にツケをまわすことになる。

だいたい、国の借金(政府の負債)は最悪の場合は日銀がお札を印刷して返すこともできるのだから(デフレならば積極的にやるべき)、借金=将来世代へのツケと言う考え方はやっぱり正しくない。


(2)政府が国債を増やすと金利が上がって大変なことになる

これもウソで、日本経済の現実をまったく知らない人の言うことである。デフレではみんなお金を使わないので、銀行には「金余り」の状態で、誰かお金を借りてくれないと困るのである。だから金利が低い。

そこで政府まで借金をしなくなったら、行き場の無い金がひたすら銀行に溜まり溜まって、銀行は潰れてしまうしそれこそ経済は破綻する。

デフレでは企業も家計もお金をつかわずひたすらため込む、だから金融機関にはお金が余っている(金あまり)ので、政府が赤字国債を発行しても金利は上がらない(クラウディングアウトは起こらない)。

金利が上がるとか言う人はデフレと言うものを理解していない。頭の中がバブルの頃のまま。

仮にデフレから脱して金利が上昇傾向になったとしても、そもそも「金融緩和も同時にやる」と言っているのだから、それによって日銀が資金供給をするわけで、十分に金融緩和されれば資金不足により金利が上昇することは無い。

インフレで好景気の時に日銀が金融を引き締めつつ政府が赤字国債を発行したら、金利は上がるだろうが、デフレの状況下で金融緩和も同時並行でやると言っているのだから、そういう場合に国債をかなり発行しても金利など上がらない。

マスコミに出て偉そうなことを言うなら、少しは勉強してからにしてくれ!


その他、マスコミでよく言われる公共事業や財政出動に関するデマは以下の通り。

(3)「公共投資で一時的に経済を成長させることができるかも知れないが、一時的なものに過ぎない」

いやいや、金融緩和のほうは確かに一時的だが、公共投資はむしろ長期的にやらねばならないので、一時的なものではない。

と言うか、そもそも「経済成長」の定義をこの人は知らないのでは!?と思いたくなる発言。

(4)「1990年代の公共投資の大盤振る舞いが、国の借金を増やした」

これも典型的な間違い。政府の負債(いわゆる「国の借金」)が増えている理由は、デフレが10年以上も続いているせい。どうしてマスコミはこの事実を隠すのか!?

デフレだと名目GDPが低成長(あるいはマイナス成長)に陥り、税収が減り、その結果として赤字国債発行が増えている。公共投資の財源は主に建設国債(赤字国債ではない)だが、これが「国の借金」とやらを増やしてきたわけではない。

今の日本が長期的な停滞状態にあるのは、多数派が間違っているから、間違った政策ばかり続けているせいなので、むしろ批判される政策のほうが正しい。だから、アベノミクスが批判されればされるほど正しいと言うことです。

今の世界は時代の転換点にある。

1980年代からの30年間は、新自由主義とグローバリズムが世界を席巻していたが、リーマンショックでそれが破綻し、これまでの経済思想が間違いであることが明らかになりつつある。

しかし、いまだに新自由主義体制(マスコミ・財界・政界・経済学会)は壊れていないために、あいかわらず日本では新自由主義とグローバリズムにもとづく政策(構造改革や規制緩和、TPP)が声高に叫ばれているが、それこそが日本のこの20年の長期的停滞の原因である。

だから正しいこと(新自由主義+グローバリズムとは違うやり方)=伝統的なケインズ主義の復活・・・を提唱すると批判されて当然のことなのです。日本が世界で最初にそれを証明できるかどうかの瀬戸際にある。

だから、成功しても失敗しても、これは間違い無く、将来の歴史の教科書のるような、今はそんな時代なのです。
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