カーク船長の娯楽日記

周回軌道上から地球を眺めつつしたためた恒星日誌
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機内にて

いつも飛行機や新幹線に乗る時には時間つぶしに本を読むことにしているが、今回は持って行くのを忘れたために、空港で買うことにした。

で、以前から読みたいと思っていたこの本を買うことに。






経済学の犯罪 稀少性の経済から過剰性の経済へ (講談社現代新書)経済学の犯罪 稀少性の経済から過剰性の経済へ (講談社現代新書)
(2012/08/17)
佐伯 啓思

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内容は、経済学と言う学問への批判。現実の社会を説明しきれない、現実にはありえない仮定を前提として成り立っている学問分野を無理矢理現実にあてはめたために、現実の経済を滅茶苦茶にしていると言うのが筆者の考え方。

1970年代までは近代経済学にもいろいろな学派があり、互いの学派で批判しあったり経済学そのものへの信頼性への議論も大いにあったにもかかわらず、最近ではいつのまにか新自由主義的な経済学(新古典派経済学のシカゴ学派)一色になってしまった。その歴史の説明などあり、これが特に面白かった。

帰りの飛行機では、以前から読みたいと思っていたこの本を買った。


これからの「正義」の話をしよう (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)これからの「正義」の話をしよう (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
(2011/11/25)
マイケル サンデル

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単行本の時は高くてとても買う気にはならなかったのだが、文庫化されたので手頃な価格で買える。

とは言っても945円はちょっと高い。分厚いからしょうがないか。

アメリカ人は新自由主義者ばかりかと思っていたが、むしろ逆で、新自由主義などリーマンショックで間違いだったのが明らかになったので、まともな人は誰も信じていない(たぶん)。でも日本ではあいかわず「民間にまかせろ」「市場にまかせろ」「競争させれば良い」「構造改革」と言うのが正しいと思っている人がいまだに多い。

哲学の分野ではこのサンデルが新自由主義=市場原理主義を批判しているし、経済学にしても、クルーグマンやスティグリッツと言ったノーベル経済学賞受賞者が新自由主義の間違いを批判している。

なのに、日本ではいまだに信奉者が多く、人気の政党(最近ちょっと下降気味?)の経済政策など新自由主義のオンパレード。頭の中がいまだに80年代バブルの時代のままのようである。

ただ、日本がバブルの頃にやれば、良い面もあったようなのは確からしい。

新自由主義的な発想にもとづいた構造改革とは、言ってみればダイエットのようなものである。

日本の社会はたしかに豊かでメタボリックシンドロームをひきおこしている状態と言えなくも無い。

だからダイエットしなければ、食事を減らして運動をしなければと思うのは、わからなくもないが、しかし、いくらメタボの人でも、風邪を引いて弱っている時にそんなことしたら体を壊してしまうだろう。

でも、それをやろうとしている。あきらかにヤブ医者である。

まずは風邪をなおして体力を回復するのが先なのだ。
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