カーク船長の娯楽日記

周回軌道上から地球を眺めつつしたためた恒星日誌
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月とスッポン

機内で読むために関空の書店で買った二冊の本。

行きの飛行機の中ではこちらを読んだ。

人たらしの流儀人たらしの流儀
(2011/05/26)
佐藤 優

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帰りはこちら。

国力とは何か?経済ナショナリズムの理論と政策 (講談社現代新書)国力とは何か?経済ナショナリズムの理論と政策 (講談社現代新書)
(2011/07/15)
中野 剛志

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「人たらし~」のほうはすぐに読めた。間違えて空港に予定よりも1時間早く着いてしまったから丁度良い暇つぶしになったが、内容は・・・

人間関係をどう渡り歩いて行くかについて書いてあるものだが、私には役に立たない。

どうやって人とつきあうか、いかにして信頼を得るか、また逆にどういう人を信頼してつきあうと良いか、人と人の交際において、どのような気配りが重要か、などなど、そうやって得た人間関係からいかに重要な情報を引き出すか、そのコネをいかに利用するか・・・

こういうやり方で成功できる世界とそうでない世界とがある。

もちろん、私の世界でも人付き合いの上手な人のほうが成功している。私のように何でも1人でやろうとする者は、遠回りばかりすることになる。もっと言えばコールすらおぼつかないこともある。が、1人でできないこともない世界である。だから、参考にする必要は無い。

本当にこの本に書かれているような事が重要になるのは、おそらく、商売をやっているとか、情報収集とかかわりあるような分野の人たち、マスコミや芸能界と関連のあるような世界の人たちかもしれない。そういう人たちは特に「人の波をわたりあるく能力」のようなものが重要なウエイトを占めるだろう。

しかし、残念ながら、そういう能力と、世の中の真実を理解し、何が正しいかを見抜く能力とはまったく別物なのである。

マスコミや文化人・知識人のあいだでも世の中に出るにはこうしたコネが必要なのだろうし、そういう能力が高い人が世に出ている。ちょっとしたことですぐ足の引っ張り合いをするような世界だから、表に出続けるには、こういう能力が高くなければならないだろう。

しかし。彼らには肝心の、「世の中の真実を正しく見抜き、正しい指針を見いだす能力」と言うのが欠けていることが多い。コネ社会で人間関係を渡り歩くことにばかり長けているために、狭い世間の常識でしかものごとを考えられない。だからそういう世界の「常識」しか知らないし、その「常識」を疑ってみようともしない。

だからみんなして同じことばかり言っている。そういう人ばかりが全面に出てくるから世の中がさっぱりよくならない、マスコミを通じて偏った言説ばかりが流布されることになっているのだろうと思う。

一番理想なのは、両方の能力を備えている人がいてくれることだが、不思議と、この2つの能力を両立させている人を見たことが無い。

間違ったことを言っている人間の言説ばかり大きく取り上げられ、正しいことを言っている人は、それが正しいとわかった後でもずっとマイナーなままである。

2冊目の本の著者などもその1人と言えるだろう。こちらの本の内容はすばらしかった。
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