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英語を学べば○○になる!

世界ではむしろ英語の時代が終わろうとしている。英語は世界共通語、という認識はごく狭い世界しか知ろうとしない人たちの思いこみと言って良い。

もちろん、自然科学の分野は論文を英語でかかねば国際的にも評価されない。しかし、昨年のノーベル物理学賞受賞者の一人である益川氏が、ストックホルムでの授賞式で英語を話さなかったことからわかるように、分野によっては話せなくても何の支障もないとすら言える。書けさえすれば良い(あの人は書くのもできないらしいが)。

しかし、日本語で押し通した彼の姿勢はむしろ欧米人に高く評価されているということを日本人は知らない。湯川秀樹以来とか。

むしろ日本のメディアは、ノーベル賞を受賞するほどの人が英語を話せない、話そうとしないことを、おもしろがって騒いでいる軽薄ぶり、その見識の底の浅さを露呈してしまう始末。

そうであるにもかかわらず、2011年から小学校で英語教育が必修化される。これだけ学力低下がさけばれているところに、新たに英語まで学ばせるとは、一体何がしたいのだろうか?外国語は早期教育が有効と言われるが、これはまだ確定した説ではないうえに、国語や他の教科との両立をいったいどれだけの人々がこなせると言えるのだろうか?

そもそも、何故ここまで英語を特別扱いするのか。英語はすでにグローバル語ではない、外国語といったら英語ばかりを強制するようでは、むしろ日本人の海外での活躍の可能性を小さくしてしまうことにもなりかねない。

外国語と言ったら英語しか学んだことのない日本人が大多数を占めているから、すべて国のなりたちも経済のしくみもアメリカのものまねになって、それが大失敗につながっているし、自国の文化を滅ぼしている。

さらにつけ加えて、日本語そのものも崩壊している。インターネットの普及によって、それがさらに加速している。

インターネットばかりやっている者は、自分がまともな文章を書けないだけでなく、そもそも文章がすこし複雑になったり固くなったり、少々長くなったりしただけでも、もうついて行けない、読むことができない、文章の作法も滅茶苦茶であると指摘されている。

若者は仲間内でしか通用しない言葉ならぬ奇妙な記号で隔離された意志疎通を行い、一国の首相は常識的と思われてきた漢字すらただしく読めない、そんな危機的状況にありながら、日本語の基礎も身についていない小学生にまで英語教育を課して、ますます国語力を低下させようとしているのだから、処置無しである。

言語とは文化そのものである。日本語の崩壊とは日本の文化の崩壊でもある。英語教育が小学校から課せられる2011年からは、ついに本格的に「価値の崩壊」がやってくるだろう。いや、すでに人々の価値観のすがるべき柱は崩壊していると言って良いだろう。

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